ガバナーメッセージ 2017-2018年度

2017-2018年度

宮崎北ロータリークラブ

押川 弘巳(おしかわ ひろみ)

ロータリーがアメリカで生まれ100年以上が経過しました。 本年のアトランタ国際大会はロータリー財団創設100周年に当たり、又2020年には、日本ロータリー発祥100周年記念式典が開かれます。その様な歴史の重みの中、1月15日から21日までカリフォルニア、サン・ディエゴにて、国際研修協議会があり、全世界120ヶ国から539名のガバナーエレクト、その配偶者合わせて、1500名近い会員が集いセミナーが開催されました。 この協議会で、次年度RI会長イアン・ライズリー氏は挨拶の中で次の様に述べられています。 知人からある質問をされました。「ロータリーとは何ですか?」 このシンプルな質問に対して、どの様に回答すれば解り安いのか私は、思はず躊躇せずにはいられませんでした。問題は、ロータリーがあまりにも大きく、複雑すぎて、簡単に説明できない事でした。 皆さんはこの様な質問をされた時、何と答えられますか? 実は私自身も、常々考えていたのが正にこの質問なのでした。 色々資料を探していると、此処に何時も私の尊敬申し上げています第2680地区パストガバナー:三木 明氏の講演資料の中に良い解答がございました。

国際協議会本会議場の入り口に

“Enter to Learn and Go forth to Serve”
「入りて学び、出でて奉仕せよ」

大きな看板が立てられています。例会をはじめ、様々な会合に於いて、仲間と切磋琢磨し、其々の社会に戻ってそのエネルギーを社会に放出しなさい。
「心を求めて例会にいたり、境地を得て例会を去る」
ロータリークラブは、ロータリアンが、奉仕の心を磨くところなのです。 ロータリアンが奉仕の心を磨く。一人で磨くのではありません。ロータリアンが毎週例会に集まって集団で磨く。切磋琢磨するのです。それにより、心が磨かれて行くのです。ロータリアンがお互いに心を磨き合う事、之が「ロータリーの核」である一つの考え方なのです。
心を磨くという事は、人間としてあるべき心、即ち、「倫理」です。
心を磨くことのひとつの意味は、倫理を高める事なのです。

我々は皆、職業人ですから、人間としての一般的倫理のみならず職業の倫理をも高めることです。其のことによってロータリーは世のため人のために動いていこうというのです。ロータリー運動は、まさに
倫理運動
倫理実践運動

なのです。
其れでは、ロータリークラブは、
寄付団体でしょうか?
福祉目的の慈善団体?
ボランティア団体ですか?
ロータリアンは、災害の救済に駆けつけます。
福祉関係の施設に出かけて、様々なお手伝いをします。
慈善団体に寄付をします。
ロータリー財団にも多額の寄付をします。
ボランティア活動もします。

・・・・・これらは、ロータリアンは弱者に涙する人たちの集まりで有りますから当然のことなのです。

ロータリークラブは、社交クラブとしてロータリアンに奉仕の心を育て、世の中に倫理を提唱していくべき使命を持った団体なのです。
ロータリアンがお互いに切磋琢磨し、自己研鑽によって心を磨く。此れがロータリーの第1義なのです。
寄付行為もボランティア活動もしなければなりませんが、これらはロータリーの第2義なのです。
ロータリーは、倫理運動、倫理実践団体として、倫理的な人を育てる処に本願があるのです。

人を育てる事、道徳を守る人間を作る事、其のことによって世のため人のために動いて行こうというのがロータリーなのです。この様に三木パストガバナーは述べられます。然しながら、これを社会的に浸透させるのは一朝一夕には時間がかかり、中々世間一般に公認されるのは困難でしたが、昨年の規定審議会で、流れが変わったと感じられる大幅な定款の改正が行われ、今度は、我々会員が戸惑うような状況になり、時代が変わったなと感じられました。それを受けてイアン・ライズリー会長エレクトは、次期テーマとして
ロータリー:『変化をもたらす』
「ロータリーとは何ですか」という問いに、『私たちは行動を持って応えます。奉仕を通じて変化をもたらします。』とテーマを掲げられました。今まで、ロータリーは世間の変革に追いついていないと言われたものですが、流れが変わり、いよいよ改革の火の手が上がってきたのではないでしょうか?この大きな変革の流れの基、志し新たにチャレンジ精神でイアン・ライズリー次期RI会長エレクトは、次年度の戦略的重点計画として以下の3項目を発表されました。

  1. クラブのサポートと強化
  2. 人道的奉仕の重点化と増加
  3. ロータリー公共イメージと認知度の向上

以上の3項目をもとに、我々RI2730地区も、粛々と地区目標を立て戦略的に会務を運営する事により、“倫理から実践に”の活動方針に重心を移し、少しでもRIの会長方針を実現出来る様な、戦略計画の基、将来に向かって、変化し・進化しながら・成長してゆく組織作りをしてゆきたいと思います。