私の職業奉仕(小林中央RC・原田 武寛)
2018年01月11日 13時13分更新
所属クラブ:小林中央ロータリークラブ
氏名:原田 武寛
私は、平成3年に、社会福祉法人を立ち上げ、障がい者支援施設を開設しました。施設運営を進める中で、成人のみでなく、幼少時の支援の必要性を感じ、平成24年4月には、児童発達支援を行う事業所を立ち上げ、平成28年には、児童通所支援センターへと移行させております。
成人施設は、入所、通所、グループホームと、利用者のニーズに応えられるように、隣接する自治体にも事業を展開しております。
平成16年には、介護保険施設としてのグループホーム、同様に介護保険でのデイサービスも開設させていただき、人生のライフステージすべてに支援が出来る体制が整いました。
法人理念は「より、質の高い支援を利用者にする努力はもとより、地域に親しまれ、信頼される適正かつ、活力のある施設運営に努め、感性豊かな人作りに励みます」としています。
職員に対しては、毎年、法人の運営方針書を発行し、読み合わせ、各人が、所属する事業の事業計画を書写し、期限を決めて提出させています。そうする事で、職員が、法人理念や倫理・服務規程・自分の属する事業部門の計画内容や方向性をしっかりと共通理解して仕事をしていく事を課しています。年度末には、各事業所において、事業計画についての反省をし、次年度への計画や抱負を提出させています。
児童通所支援においては、0歳~18歳までを対象として児童発達支援と放課後等デイサービスを実施しております。職員体制の中で、身体機能や認知機能・コミュニケーションスキルへのアプローチで、直接的な支援の質を確保していくために、理学療法士・言語聴覚士・看護師・保育士・音楽療法士・介護福祉士・社会福祉士の資格を持つ者を配置し、理学や言語の専門職は、外来でなく、施設の中で、個別療育の時間を設け、他の職員と一緒に協働していく体制をとっています。そうする事で、職員同士が学び合い、療育の質を高めていけるようにしております。
また、センターでは、利用形態として、単独通園と親子通園があります。
親子通園では、先天的な疾患や障がいで、まだ、大きな集団に入る事の許可がなく、理学や、言語等、専門療育を必要とするこどもさんが利用する事が多いのですが、その中で、親同志もお互いの不安や心配等を口にする事で、お互いの心情を理解しあったり、共有したりと、育ち合いの場にもなっています。
職員の話によると、中には、事業所とのはじめての出会いで、母親から「先天性の病気で、命があっただけでも奇跡です。療育や就学など、考えられません」と話していたのが、2年ほど療育支援を重ねる中で、就学前には、「うちの子も、みんなと一緒に小学校に行けるんですね」と流涙し、感動を共有する事もあり、サービス提供する側も、親同様、一緒に育ち合う喜びを感じております。
障がい者(大人)の施設においては、入所と通所の支援を実施し、個々の利用者の生活スキルを高めることにつながるよう、生活介護・B型・就労移行の支援を実施しております。
作業種目は、農産物や炭・味噌作りや販売、ごみ袋やお土産のパック詰め等の委託作業を、いずれも、地域に根差した活動になるように取り組んでいます。
また、自治体の開催する夏祭りのステージには、施設利用者が、あさひ太鼓で参加しています。
施設主催の運動会や夏祭りでは、地域の中・高・専門学校等のボランテイアも参加してもらい、一緒になって、活動を盛り上げています。
高齢者施設においても、認知症や体の不自由さがあるなかで、地域の幼稚園の来訪をお願いしたり、法人内の行事に出掛け、一緒に参加する等、交流を進めています。
上記の諸々の活動の中で、地域のさまざまな人たちとの出会いや触れ合いがうまれます。
こうした法人の活動で利用者を支援し、職員を育て、地域社会の人々が、老若男女や年齢、障がいのある、なしを超えて、お互いの違いを認め、理解し補い合える社会を実現して、思いやりの気持ちで支え合い、皆がいききと働き、居場所のある共生社会につながる。
そして、法人職員が一丸となって実践を継続していくことで、地域社会に浸透していく事、地域・社会に愛され、必要とされることが、わたしの職業奉仕とかんがえております。