奉仕の機会としてあらゆる職業において、高度の道徳的水準を推進し、その価値を認め、職業を社会のニーズに役立てるため、1989年規程審議会は次の職業宣言を採択した。
専業または専門職務に携わるロータリアンとして、私は以下の要請に応えんとするものである。
- 職業は奉仕の一つの機会なりと心に銘せよ。
- 職業の倫理的規範、国の法律、地域社会の道徳規準に対し、名実ともに忠実であれ。
- 職業の品位を保ち、自ら選んだ職業において、最高度の倫理的基準を推進すべく全力を尽くせ。
- 雇主、従業員、同僚、同業者、顧客、公衆、その他事業または専門職務上関係をもつすべての人々に対し、ひとしく公正なるべし。
- 社会に有用な全ての業務に対し、当然それに伴う名誉と敬意を表すべきことを知れ。
- 自己の職業上の手腕を捧げて、青少年に機会を開き、他人からの、格別の要請にも応え、地域社会の生活の質を高めよ。
- 広告に際し、また自己の事業または専門職務に関して、これを世に問うにあたっては、正直専一なるべし。
- 事業又は専門職務上の関係において、普通には得られない便宜ないし特典を、同僚ロータリアンに求めず、また与うることなかれ。
この職業宣言は、ロータリーの綱領・倫理宣言・道徳訓などの一連のロータリー思想の流れを強調し確認するものです。 ロータリーの綱領の「ロータリーの目的」についてさらに具体的にその実践の細目をあげて、改めてロータリーの倫理化の推進の目的を明確にしているのです。 その中でも上記第2項では国法を超えた「人倫の徳とか道徳」と言われる高い倫理基準に名実ともに忠実であるべきことを厳しく教え、第3項には「職業の品位を高め」とあり、 また「天職」という思想をうちに秘めて、「自ら選んだ職業なのだからその職業に最高の倫理基準を推進せよ」と厳しく自らに命じています。 第7項では誇大広告の禁止と、第8項にロータリアンへの特典贈与を戒めています。