私の職業奉仕(鹿児島西RC・永田 健吾)

所属クラブ:

氏名:永田 健吾

第1.司法書士について

 司法書士とは、司法書士法第3条に定められた業務を業とする職である。例えば、①法務局に提出する書類の作成及び同申請代理業務、②裁判所に提出する書類作成業務、③訴額140万円以下の事件につき簡易裁判所における訴訟代理業務及び訴外代理業務等である。

鹿児島県下においては、約320名が司法書士として業を行っており、国家資格であり、司法書士会への加入が義務付けられている。平均年齢は60歳前後であり、近年資格合格者の増加により、若干若返りが進んではいるが、いまだ旧態依然とした雰囲気が蔓延している。

数年前に起こった債務整理バブルなるものが去り、また従前の不動産登記をメイン業務に据える業態が主となっており、同業務は誰がやっても結果は同じであり、また業務内容も安易であり、同業務をメイン業務とすれば業務の研鑚よりも、仕事の受注に注力せざる負えなくなる。

また、近年、不動産登記業務の市場縮小、債務整理問題の鎮静化、法務局における手厚い支持の充実などによって、廃業するものも増えている。

 

第2.司法書士となった経緯から起業現在まで

 就職氷河期なる時代が、10年ちょっと前にあった。その時期がちょうど、大学卒業時期と重なった。大学在学中、このまま就職することに未来を見いだせず、何らかの資格を手に入れようとして目をつけたのが、法学部だったこともあり、この「司法書士」なる資格であった。

 運よく、大学卒業翌年には資格試験に合格することができた。当時、東京に住んでおり、資格取得後、現地の事務所で勤務することになったが、同事務所は不動産登記業務をメインとする事務所であった。またその中心となる業務は、決済業務なる、定型化した業務を繰り返すだけの業務であり、思い描いていた司法書士業務とはかけ離れていた。そんな事務所に嫌気がさし、同事務所は早々に退職させていただいた。

 その後、帰鹿し、しばらくは司法書士業務に再度従事するか逡巡する時期が続いた。そんな折、たまたま参加した、司法書士の研修で知り合った同職から、多くのお誘いを戴くようになった。それがきっかけとなり、再度司法書士として従事するようになり、事務所を共同経営するようになり、最終的には事務所を引継ぎ現在に至る。

 

第3.RCに入会した経緯と動機

 お世話になっている方にお誘いいただいたのかきかっけで、ゲストとして参加し、あまり接する機会がないような方と接することができる良い機会だと思い、入会することとした。

 

第4.ロータリアンとして職業奉仕にどのように取り組んでいるか

 当事務所の理念「より多くの人に より多くの価値を提供したい」を実現すべく日々業務を行っている。依頼者の声に耳を傾け、コミュニケーション力を向上させ、さらに依頼者にとってベストな選択肢を提供できるよう、業務の質と幅を向上すべく常にスキルアップを意識している。

 事件終了時に、当事務所に依頼して良かったと思っていただけるように、そのためにはその場面場面でどうようにすればいいのか考え、決して考えることを放棄して、ルーティンで業務をこなすような業務姿勢にはならぬように常に意識を上に向けて業務に臨んでいるつもりである。

 それが依頼者の方にプラスとなり、司法書士業界にプラスとなり、世の中にプラスとなれば、それが職業奉仕になると信じている。

 

第5.将来の展望

 時代の流れが以前とは比べ格段に速くなっている。変化にキャッチアップすることができるかどうかが必須となる。そんな時、現状や過去にしがみつくようでは未来はないであろう。変化を好み、期待し、恐れることなく、常に自分も事務所も変わり続けることができればと、変化対応力を磨いていくことを意識していきたい。今何ができるということよりも、できないことがきるようになる能力が、これからは必要で、自分含め職員にも同能力の充実に傾注していきたい。

 

以上