私の職業奉仕(指宿RC・玉城 康秀)

所属クラブ:

氏名:玉城 康秀

 指宿RCに入会させて頂いて10年が過ぎました。入会のきっかけは先輩のロータリアンの方がお店に来られた時、帰り際に「玉城君もロータリーに入らんね?」と言われ、「入ってもいいんですか?」と聞きますと「聞いてみるから」との事でした。後日、「OKだったよ」と言われ入会させていただくとになりました。当時はロータリーについての知識は全くなくどのような活動をしているかも全く知りませんでした。初めて例会に行き「IM」「RYLA」等の今まで聴いたことのない言葉に戸惑ったのを覚えております。それから10年が過ぎまして、クラブ会長をさせていただき、50周年事業、地区大会を経験して、少しづつロータリーを理解できているかなと言う所でございます。

 私の職業分類はスナックです。厳密に言いますと風俗営業新1号営業:キャバレー等でございます。巷で言うところの飲み屋です。私どもの職業は警察の管理下におかれ風営適正化法の下、営業を行っております。他の職業との一番の違いは営業時間が法律によって定められている点ではないかと思っております。午前6時〜午前0時までであります。実際は午後8時から営業ですので実質の営業時間は4時間であります。

 私がこの職業につくまでは鹿児島市内のサラリーマンをしており店舗は母が運営しておりました。このようないわゆる水商売は全く未経験で当初はいろいろな失敗もしました。

まずお客様の名前を覚えることから始まり、お客様のお酒の好み、お飲物の作り方、カラオケの好み、趣味など、また、店の営業が終わった後、お客様と食事に行ったり、飲みに行ったりと15年経ったいまでは当然に思えることが当初は億劫に感じたこともありました。

当店に来られるお客様は、お酒の好きな方、カラオケの好きな方、接待でこられる方、女性とお酒を飲みたい方、だいたいこのように分かれております。ほとんどの方が来られた時点でお酒が入っています。また、初めて来られる方、たまに来られる方、よく来られる方、がいらっしゃいます。どのようなお客様でも楽しんでいただきたいと思っておりますが、特に初めてのお客様のお好みを見分けるのには気を使います。お酒の好み、女性の好み、会話の好み、趣味、仕事、好きな野球チームなど。どのお客様にも充分満足してお帰りいただくことに心がけていますが、時にはお店が忙しいときなどサービス・心配りが行き届かずにお客様に不快な思いをさせ怒らせてしまうこともあります。またご来店いただけるといいのですが、そのような思いをされたお客様はすぐにはご来店いただくことはかないません。サービスとは一期一会であるとこを思い知らされます。また、私の店舗の従業員は私以外女性であります。たまに「女性に囲まれていいね」などといわれることもあります。私の職業は女性がメインであり私一人では何もできませんし、たぶんお客様も十分の一も来ないと思います。私のできる仕事はグラス・灰皿を洗うことぐらいですが14年経ってグラス洗いもかなり早くなりました。

私のグラス洗い以外で重要な仕事はお客様の席にどの女性を接客係として配置するかというものがあります。お客様の年齢・好みなどを考えて配置いたしますが、戸惑うのがお客様同士で希望の女性が重なった時であります。やはりお酒が入った状態でありますのでお客様が不快になる原因となることがあります。店舗の混み具合や状況によってがどうしてもお客様のご要望にお応えすることができない場合があります。従業員が多数居れば良いのですが経営の観点からそうそう増やすこともできません。今居る従業員の数でできる限りのサービスを心がけ、サービスの質を上げていくしかありません。

 私が仕事にあたって思うことは、まず、お客様にご来店いただく事。そして、来ていただいたお客様に楽しかった、また来るねと言って頂ける事、従業員が楽しく、規律正しく使命感を持って働けること、従業員の家族が円満になること。取引業者に対してスムーズである事、その様な環境を作り出すことが私の仕事だと思います。

 私が職場の理想と思うことは、夜の社交場として多くのお客様にご来店いただき、当店でお知り合いになってそれでお互いのビジネスに繋がりそしてまたご一緒にご来店いただく、そのような場を演出して行く事が私の仕事であると思っております。

 職業奉仕と言う言葉が最も似合わない業種であるような気がしておりますが今後も四つのテストを肝に銘じ皆様に質の高いサービスを提供できるよう努力してまいりたいと思っております。今年度はガバナーに同行させていただき多くのクラブを訪問する事ができました。また多くの会議に参加する機会にも恵まれ今までに無い素敵な出会いに接する事ができロータリーを今までとは違う角度で見ることができたと思っております。お会いできました皆様に感謝です。ありがとうございました。