私の職業奉仕(宮崎東RC・中村健一郎)
2018年01月11日 11時11分更新
所属クラブ:宮崎東ロータリークラブ
氏名:中村健一郎
職業奉仕の最大の実践は、各企業でロータリー精神溢れる人財を輩出すること
(1)職業奉仕はロータリークラブ活動の出発点
1905年、シカゴの若い弁護士ポール・ハリスは、さまざまな分野の職業人が集まって知恵を寄せ合い、生涯にわたる友情を培うことのできる場をつくる夢を描いてロータリークラブを呼びかけました。
様々な奉仕団体が世の中にありますが、職業を通じての奉仕を明確に打ち出している世界的な広がりを持つ団体は、ロータリークラブだけであると思われます。
(2)宮崎東ロータリークラブにおける職業奉仕賞の進化
宮崎東ロータリークラブは、創設時に職業奉仕賞である「ひまわり賞」を設け、以下の規程に基づき、毎年の職業奉仕月間の例会において、外部の表彰対象者を選定し表彰式を行ってきました。
第1条 目的
本規程は、ロータリーの「奉仕の理想」を長年色々な形で有為な社会活動を具現化されているにもかかわらず、日の目を見ることもなく活躍されている個人、法人及び団体を対象に送る『賞』である。
第2条 対象者
表彰対象者は、職業奉仕委員会が主体となり、毎年当クラブ会員によって推薦されたものを、1名、又は1団体とする。
今年度は、創立20周年記念事業を2017年6月10日に行うにあたり、20年間継続して来た職業奉仕賞「ひまわり賞」を発展させ、会員メンバーの企業内で職業奉仕に努めてきた社員を複数名推薦し合い、表彰対象者とすることにしました。
今回の企画の意味するものは、各ロータリアン個人の職業奉仕実践を超えて、ロータリアンの所属企業全体に広げることにつながると考えられます。すなわち、宮崎東ロータリークラブ設立後の20年間で、ロータリー精神を社員と地域社会とお客様にどれだけ広く伝えて来たのかを語り合い、励まし合い、各社の社員を育て合うことで、各企業で育ってきた職業奉仕賞にふさわしい社員を認め合い表彰することになります。
職業奉仕理念の進化段階を考えてみましょう。良い商品・サービスを社会に提供することは、当然の基本的職業奉仕です。各ロータリアンが職業奉仕の理念を自覚して自ら日々精進する職業奉仕もこれまでよく語られてきました。このロータリー精神を、広く地域社会と次世代に広げるべく、社会奉仕と新世代奉仕活動として展開する超我の奉仕も国際ロータリーの方針として強化されているところです。各ロータリアンがそれぞれの企業で、職業奉仕精神溢れる人財が育つような社風を培い、ロータリー精神溢れる社員が数多く育っているかを点検し合い、切磋琢磨し合うレベルの職業奉仕活動がこれから大事であると思われます。
(3)職業奉仕賞の推薦と表彰の選定基準
2017年1月30日の宮崎東ロータリークラブ例会にて、職業奉仕委員会として、職業奉仕の理念にふさわしい者の判断基準(案)を以下のように提起しました。
イ. 日々の言動が、四つのテストの体現者であること
真実かどうか:
公私ともに、日々の言動に陰ひなたなく、嘘・偽りのない、生き方をされていること。
みんなに公平か:
自分の好き嫌い、うまが合うかどうかで人選をすることがない、公正な心の程度
好意と友情を深めるか:
私情を脇に置き、周りの人々との関係性を大切に育むリーダーシップ力の程度
みんなのためになるかどうか:
周りの人々に成果をもたらしてきた実績・収益貢献力・経営貢献の程度
ロ. ロータリーの行動規範の体現者に準じること
・個人として、また事業において、高潔さと高い倫理基準をもって行動する。
・取引のすべてにおいて公正に努め、相手とその職業に対して尊重の念をもつて接する自分の職業スキルを生かして、若い人々を導き、特別なニーズを抱える人びとを助け、地域社会や世界中の人びとの生活の質を高める。
・ロータリーやほかのロータリアンの評判を落とすような言動は避ける賢明さ。
(4)職業奉仕の考え方を以下の4つの信頼の視点で発展させることが、
ロータリー活動の社会的有益性を、広く深く高めると考えられます。
これからの職業奉仕の理念は、企業規模(年商・利益・シェア・純資産額・雇用者数・給与水準等々)といった競争至上主義の基準を超え、小規模企業であっても輝くことの出来る理念として、ロータリアン同士の励まし合いとして、発展するでしょう。
①社会からの信頼を発展させる職業奉仕:
「この会社の製品・サービスなら、間違いがない」という社会的な信頼を育む職業奉仕
②各企業内での信頼を発展させる職業奉仕:
トップ・幹部・一般社員の相互信頼を育み合う社風を、地域・家庭に広げる職業奉仕
③社員一人ひとりが自分自身との信頼を発展させる職業奉仕:
すべての社員が各自の得手を活かし合い育ち合う職場づくりとしての職業奉仕
④次の世代への信頼を発展させる職業奉仕:
次の時代を担う若者たちが次々に育ち合うような社風づくりとしての職業奉仕
(以上)