私の職業奉仕(日南中央RC・ 田中 徹郎)

所属クラブ:

氏名:田中 徹郎

私はいままで「職業奉仕」という言葉を、漠然と確かな意味も調べず使っていました。

そこで、職業奉仕の意味とは何だろうということで、調べたところ職業奉仕という言葉はなく、ロータリーの造語だということを初めて知りました。(ロータリー問答)

よく考えれば、「職業」と「奉仕」という言葉は相反する概念を示す言葉であります。

「職業」は自分自身・家族が日々の生活を送る上で必要不可欠なものであり、家計の収支で言うとプラス収入となります。「奉仕」は、ボランティアであったり寄付であったりいろいろな奉仕活動というものはマイナスつまり支出ということになります。

われわれロータリアンが「己の欲するところを人に施すべし」の境地に至る時には、その両者は同じ理念で統一できる。これが、ロータリーのいう「職業奉仕」であると書いてありました。

そこには相手の立場に立って自分の利益だけを考えないで相手の涙の上に自分の繁栄を築かないよう業を行いなさいと教える。更に職業奉仕を実践する人が最も繁栄するだろうと利益を追求することを否定しないともありました。

理念なき利益・利益なき理念は罪悪という言葉があるように高い志を持った者が利益を出しそこで地域貢献という形で地域社会に還元してさらに自分の業の場である地域が活性化するというサイクルを求めなければならないということを強く感じました。

そこで私自身が職業を通じてどういう奉仕を実践し地域社会のお役に立てるのかということを考えてみました。

私の職業は郵便局長という職業です。郵政民営化まで国家公務員という極めて公共性の強い職業に従事しています。電気・電話・ガス・水道とともに現在でも地域になくてはならない必要不可欠なインフラのひとつです。

当然日本全国、24800のネットワークを持った郵便局は過疎地に行けば行くほど、地域住民のライフラインとしてなくてはならない存在です。

しかしながなら、以前の郵便局は公務員ということもありその存在自体が地域に貢献しているといったような、間違った考えを持ったところが心の中にどこかあったのではないと自問自答したのも事実であります。

郵便局長だからこそ地域住民の皆様に職業で奉仕できないかと通じて強く思うようになりました。

まずは、お客様に接する社員にいい影響を与えてポジティブな気持ちが持てるよう育成し一人でも多くのお客様に満足していただこうと思いました。社員にポジティブな気持ちが持てるようになるためには、まずは自分自身がいつも前向きにどんな状況でも諦めず頑張る姿を見せようと思いました。

そこで自分の座右の銘として「率先垂範」という言葉をかかげました。率先垂範の言葉の意味は、人の先頭に立って物事を行い、模範を示すことです。

文字通りプレーイングマネージャーとして何でも先頭をきって取組み、どんな困難がきても諦めない意思表示を示す、そのことが社員に浸透することによりお客様の接遇・マナーの向上プラスアルファーのサービスにつながるのではないかと考えました。

社員が物怖じせずに何でも前向きに考え周知を集めることでよりよいサービスを提供しそこで経験したものを糧にして人間的にも成長していく、そうゆう人間を一人でも多く自分たちの住んでいる地域で増やすことが小さいことは思いますが自分ができる職業奉仕の一つではないかと、若輩者でありますがそう信じて毎日頑張っています。

一日一日の奉仕は少ないものですが、これを毎日心がけ積み重ねることにより大きな信用・信頼が生まれてくるのではないかと考えます。

ロータリー関係のある情報誌に「個々のロータリアンの奉仕は一粒の砂に過ぎないがそれが集まれば山になる。奉仕の理想は職業奉仕である。それは相手を思いやる心で業を営むこと。と定義するが、その心を人格に反映させなければ真のロータリアンではない。なぜならロータリアンが家庭で、職場、地域社会で仁を披露して周囲の人々を感化する必要があるからである。職場の人の心を明るくするのが職業奉仕で地域の人々の心を明るくするのが社会奉仕である。とありました。

自分も少しでもそれに近づけるよう日々の業に精進しなければならないと強く思いました。

まだまだロータリーに入会して5年目で職業奉仕という概念もよく理解していない私ですが、先輩ロータリアンの姿を見ながら、時には教えをこい、時には盗みながら自分自身を切磋琢磨しながらロータリー活動に従事し、職場に地域にお役に立てる人間になりたいと日々頑張りたいと思います。